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2018年10月30日火曜日

仙台市博物館特別展「戊辰戦争150年」

 仙台市博物館特別展「戊辰戦争150年」。奥羽越列藩同盟の史料を中心とした展示です。写真は仙台藩の洋式軍隊で,降伏後は榎本武揚らとともに函館で戦った額兵隊の軍服。もう一枚は新選組の土方歳三も仙台城を訪れていたという史実にちなんだ写真で,背景写真の奥にある仙台城二の丸は現在東北大学川内キャンパスとなっています。白虎隊の飯沼貞雄の墓がある輪王寺にはよく行くことがあります。隣接するキリスト教墓地に私の祖父母や父が眠っているからです。衝撃隊を率いた細谷十太夫が晩年に住職をしていてその墓もある龍雲院は,東北大学のユニバーシティ・ハウス三条のすぐ近くです。龍雲院には林子平の墓もあります。

 戊辰戦争を官軍として戦って死んだ人々は靖国神社に祀られていますが,白虎隊を含む奥羽越列藩同盟側の人々は祀られていません。靖国神社は,後に大日本帝国となる,天皇を中心とした「国家」のために戦死した人だけを祀るところであり,その敵とされた人は祀られないのです。このことは,靖国神社が,一人一人の人間のつながりとしての「ふるさと」や「くに」を思う気持ちに応えるものではないこと,国家とは「ふるさと」や「くに」とは違うものであることを示していると,私は思います。「明治150年」が,明治の「国家」の偉業だけをたたえるものであるならば,私はこの地に住むものとして賛成できません。新政府軍と戦って敗れた人々の営みを含めて,この150年は振り返られねばならないはずです。









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