プラットフォーム研究に挑む院生が見つけて来て,来週ゼミで読む新しい論文。要は,プラットフォーム企業が補完的事業に自ら参入するのはどんな場合かを,アマゾンが出店者の売っているような商品を自ら売り出す場合を事例にして考察する論文。自ら参入すればもうかるかもしれないが,出品者に「サメと泳ぐようなものだ」と思われて去られてしまうと,プラットフォームのエコシステムを自ら破壊することになりかねないという矛盾は,どう解決されているのかということだ。戦略系トップジャーナルのSMJに載っているが,新しすぎてまだGoogle Scholarにインデックスされていない。ディスカッションペーパーの時点で33回引用されている。先日のアジア経営学会で,プラットフォームと垂直分裂に向かう傾向と,コア企業が自ら垂直統合する傾向の関係について議論したところだったので,ちょうどいい。
Feng Zhu and Qihong Liu (2018), Competing with complementors: An empirical look at Amazon.com, Strategic Management Journal, 39(10), 2618-2642.
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/smj.2932
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/smj.2932
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