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2025年2月27日木曜日

「公正な移行」はできるか?タタ・スチールはイギリスで高炉を廃止し,電炉を設置する

 タタ・スチールはイギリスのポートタルボットに高炉2基を備えた一貫製鉄所を保有していたが,業績悪化により9月に最後の高炉を閉鎖した。この設備閉鎖をめぐっては地域経済の旧サイト雇用をめぐる激しい議論が交わされた末に,高炉・転炉に代わって電炉を設置する計画が提案され,このほど計画委員会の承認を得た。投資額は12.5億ポンド。政府から5億ポンドが補助される。高炉とそのほか川上工程の閉鎖により、南ウェールズでは約2500人の雇用が失われ、今後さらに300人の雇用が失われる見込み。電炉が作り出す雇用は500人と期待されている。

 このプロジェクトは,CO2排出負荷の高い技術から低い技術への「公正な移行」(just transition)ができるかどうかを占うもので,今後の世界各地で起こるであろう類似の技術移行にとって重要な示唆を与えることになる。

Huw Thomas, Tata Steel £1.25bn electric furnace approved by planners, BBC, 18 February, 2025.
https://www.bbc.com/news/articles/cvgegrep2xno

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