日本の長期相対取引における「パフォーマンス・ギャランティ」という品質保証方式について考察した論文。この論文の筆頭著者西尾精一氏は,藤村修三教授の研究室に所属する大学院生で,鉄鋼メーカーに長く勤めてリタイヤされた方のようだ。清晌一郎教授の名作「曖昧な発注,無限の要求による品質・技術水準の向上」とともに私の24年前の論文「日本高炉メーカーにおける製品開発」が引用されている。うれしいことだ。本論文の引用回数は,掌握している限りで20回になった。
Nishio, S., & Fujimura, S. (2017). Influence of Traditional Business Practice on Firm Boundaries–Evidence from the Japanese Automotive and Steel Industries. International Journal of Marketing and Social Policy, 1(1), 55-66.
川端望のブログです。経済,経営,社会全般についてのノートを発信します。専攻は産業発展論。研究対象はアジアの鉄鋼業を中心としています。学部向け講義は日本経済を担当。唐突に,特撮映画・ドラマやアニメについて書くこともあります。
フォロワー
登録:
コメントの投稿 (Atom)
『ウルトラマンタロウ』第1話と最終回の謎
『ウルトラマンタロウ』の最終回が放映されてから,今年で50年となる。この最終回には不思議なところがあり,それは第1話とも対応していると私は思っている。それは,第1話でも最終回でも,東光太郎とウルトラの母は描かれているが,光太郎と別人格としてのウルトラマンタロウは登場しないこと...
-
山本太郎氏の2年前のアベマプライムでの発言を支持者がシェアし,それを米山隆一氏が批判し,それを山本氏の支持者が批判し,米山氏が応答するという形で,Xで議論がなされている。しかし,米山氏への批判と米山氏の応答を読む限り,噛み合っているとは言えない。 この話は,財政を通貨供給シ...
-
文部科学省が公表した2022年度学校基本調査(速報値)によれば,2022年度に大学院博士課程に在籍する学生数は7万5267人で,2年連続で減少したとのこと。減少数は28人に過ぎないのだが,学部は6722人,修士課程は3696人増えたのと対比すると,やはり博士課程の不人気は目立...
-
製鉄所の再編・統合に隠れてあまり注目されていないが,日本製鉄は11月1日に,広畑製鉄所の製鋼工程を冷鉄源溶解法から電炉法に置き換えることを,第2四半期決算説明の一部として発表した。 鉄鋼業界は,1980年代の円高不況期に過剰設備の削減に乗り出したが,この時,新日鉄(当時)の...
0 件のコメント:
コメントを投稿