フォロワー

2020年6月8日月曜日

私には,オンライン講義において学生に重い課題を課す余裕などない

 この記事に書いてあることは,わかるようでわからない。
 私はもともとゼミ至上主義なので,大学院ゼミ・学部ゼミ・プレゼミには常日頃から重い課題を出すが,大講義では期末試験以外に重い課題を課したことはない。今回のコロナ騒動では,2月からオンライン講義の予感はしていたものの,実際に成り立つかどうか自体が不安だったので,重めの課題を課すことなどとてもできなかった。そもそも円滑に配信できるか,学生は視聴できるか,双方向対話できるかが見当もつかないところで,学生と教員の時間を長時間自動的に拘束するような課題を設定したら破滅だと思ったからだ。なので,出席点代わりの受講確認に自己申告受講確認アンケートとクイズだけを出すことにした。クイズの答えのところだけ動画を見て「受講しましたか」「はい」と答えるモラル・ハザードは可能だが,アンケート回答数とYouTubeアナリティクスを突き合せた感じでは,せいぜい210名中10-15名だろう。そのくらいはやむを得ない。
 そして,案の定,やってみたらオンデマンド型講義は,90分の講義それ自体の時間に加え,動画編集と配信設定で1回あたりで2時間程度余分な作業が必要になる。私の主担当講義は4単位なのでこれを週2回である。さらに,本来幸福なことであるが,意欲のある学生がリアル講義の5-10倍くらい質問・意見を出してくる。「手を上げる」とか「教壇にいる教員のところに歩み寄る」より「Google Formに書き込む」の方がずっとハードルが低いのだろう。それに答えるだけで毎週数時間を要する。いまもようやく先週金曜日の分へのリプライを書ききったところだ。この上,全員に回答させる課題など出すのは不可能である。

「オンライン授業で『学生の負担』増える理由 その原理を解説したイメージ図に共感『ほんとそれ』」Yahoo!Japan (Jタウンネット発)2020年6月2日。

0 件のコメント:

コメントを投稿

『ウルトラマンタロウ』第1話と最終回の謎

  『ウルトラマンタロウ』の最終回が放映されてから,今年で50年となる。この最終回には不思議なところがあり,それは第1話とも対応していると私は思っている。それは,第1話でも最終回でも,東光太郎とウルトラの母は描かれているが,光太郎と別人格としてのウルトラマンタロウは登場しないこと...