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2022年12月14日水曜日

論文「活動単位としてのタイミング・コントローラー成立の諸条件 -スパイラル鋼管の事例から-」の公表に寄せて:岡本博公先生に

 「活動単位としてのタイミング・コントローラー成立の諸条件 -スパイラル鋼管の事例から-」所収の『社会科学』52巻3号が発行され,同志社大学学術リポジトリに掲載されました。

 本稿は昨年10月に亡くなられた岡本博公先生に捧げられます。私の鉄鋼業研究は,岡本先生の『現代鉄鋼企業の類型分析』を導きの糸としています。また,私のゼミ修了生の研究者のうち,Mohammed Ziaul Haider さん(Khulna University),章胤杰さん(上海外国語大学),Nguyen Kim Nganさん(東北大学)は先生の2冊目の著作『現代企業の生・販統合』に理論構成の一部を,銀迪さん(東北大学ポスドク)は『現代鉄鋼企業の類型分析』に多くを負っています。岡本先生は,いつも私の論稿に鋭いコメントをくださり,私を励ましてくださいました。本稿の草稿にも亡くなられる数日前にメールでコメントを寄せて,事業所論(活動単位論)を再興することを支持してくださいました。

 本稿はささやかなものですが,岡本先生が提起された事業所ー企業ー産業の三層分析を損なわず,理論的・実証的に豊かにすることに少しでも役立ていればと思います。


「活動単位としてのタイミング・コントローラー成立の諸条件 -スパイラル鋼管の事例から-」『社会科学』52(3),同志社大学人文科学研究所,2022年11月,1-22

1 問題の所在
 1.1 目的と課題
 1.2 先行研究の検討
  1.2.1 原点:チャンドラーとウィリアムソン
  1.2.2 事業システム研究:事業所論の独自性
 1.3 分析枠組みの設定
 1.4 事例選択と方法

2 スパイラル鋼管の事例分析
 2.1 スパイラル鋼管の用途と製造方法
 2.2 AJ社のケース
 2.3 AV社のケース
 2.4 考察

3 結論と残された課題



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