Ka-Bataブログ

川端望のブログです。経済,経営,社会全般についてのノートを発信します。専攻は産業発展論。研究対象はアジアの鉄鋼業を中心としています。学部向け講義は日本経済を担当。唐突に,特撮映画・ドラマやアニメについて書くこともあります。

2024年10月12日土曜日

幸福への道か,底なし沼か:中国製の日常系アニメ『呼喚少女Call Up ・Girls』のPVが超絶ハイクオリティという話

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 中国の日常系アニメ『呼喚少女Call Up ・Girls』のPVがすごいという話。2019年からマンガとしてネット配信されていた作品がアニメ化されたという局面らしい。一瞬,日本のアニメかと思うがセリフも背景の文字も簡体字であるし,制服がジャージっぽいので間違いなく中国である。デ...
2024年10月3日木曜日

BISによる「プロジェクト・アゴラ」とは何なのか:どうやってホールセール型中央銀行デジタル通貨(CBDC)で国際決済を行うのか

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 中央銀行デジタル通貨(CBDC)にはリテール型とホールセール型がある。リテール型中央銀行デジタル通貨(CBDC)とは,要するに中央銀行券をデジタル化し,専門的な用語で言えばトークン化したものである。他方,ホールセール型CBDCとは,中央銀行への預金をより高度なIT技術を使って効...
2024年10月1日火曜日

岡橋保の貨幣・信用論はなぜ少数派だったのか?この説を継承・発展させるためには何が必要か?

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 ここ数年,再評価作業を行っている岡橋保氏の貨幣・信用論であるが,学界では当人の生前から少数派にとどまっていたようである。その原因を考えてみると,四点ほど思い当たることがある。  第1に,その叙述スタイルである。まず前提として,岡橋氏が活躍した時代は,雑誌論文よりも著書が主要な研...
2024年9月25日水曜日

論文「ベトナム鉄鋼業の発展初期における日系中堅電炉企業の役割 -ビナ・キョウエイ・スチール社成立過程の研究-」を公開しました

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 拙稿「ベトナム鉄鋼業の発展初期における日系中堅電炉企業の役割:ビナ・キョウエイ・スチール社成立過程の研究」が『アジア経営研究』30-1号に掲載されました。J-Stageにアップされましたので,ダウンロードいただけます。  2020年4月に科研費をとってベトナム鉄鋼業における外資...
2024年9月18日水曜日

『アジア経営研究』第30-1号発行

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 『アジア経営研究』第30-1号が発行されました。拙稿「ベトナム鉄鋼業の発展初期における日系中堅電炉企業の役割―ビナ・キョウエイ・スチール社成立過程の研究―」も掲載されています。11月くらいにはJ-Stageで無償公開されるはずです。  『アジア経営研究』はアジア経営学会が発行す...
2024年9月16日月曜日

「メンバーシップ型雇用」正社員の世界で「解雇規制緩和」をすると何が起こるか

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  自民党総裁選で解雇規制見直しが争点となっている。解雇規制というのは判例で確立している整理解雇の4要件であり,この4要件が労働契約法第16条「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」の内容とされてい...
2024年9月13日金曜日

「貨幣分類論」を東北大学経済学研究科のディスカッション・ペーパーとして公開しました

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 先にこのブログに分割投稿した「貨幣分類論」を修正し,東北大学経済学研究科のTERG Discussion Paper, 490として公開しました。思考の整理のためにDPにしましたが,先行研究をサーベイせずに教科書風の解説だけ述べているので,雑誌論文として投稿するには苦しいかもし...
2024年9月8日日曜日

カネゴンがお金を食べるのと人間がお金を貯めるのはどう違うのか:代用貨幣の蓄蔵可能性をめぐって

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 『ウルトラマンアーク』第8話「インターネット・カネゴン」 。AIのバーチャル配信者カネゴンが人気がありすぎて,地域電子マネーのほとんどがカネゴンへの投げ銭に費やされてしまう。カネゴンはお金を貯めることだけが目的なので,地域電子マネーが流通しなくなり,地域経済が不況に陥るという話...
2024年9月6日金曜日

日本製鉄のUSスチール買収によってアメリカの安全保障が脅かされるのか?:ミッタル・スチールという前例から

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 アメリカ政府の対米外国投資委員会は,日本製鉄のUSスチール買収が,国家安全保障上のリスクを生じさせるとする書簡を両社に送っていたという。日米同盟の絆と言われるものは,経済ナショナリズムとそれを利用した大統領選挙の都合によって簡単に覆されてしまうのだと,言わざるを得ない。  いや...
2024年9月5日木曜日

日本製鉄がUSスチール買収完了後のガバナンス方針を発表:買収が成立しても種々の問題は続く

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 日本製鉄が, USスチール買収完了後のガバナンス方針 を発表した。USスチールを買収しようとする場合,雇用維持,米国内での設備投資,地域社会との共存等々を求められることは最初から見えていたが,トランプ,ハリス両大統領候補やバイデン政権の反対方針が伝えられるに及び,一層強いコミッ...
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自己紹介

川端望 (Nozomu Kawabata)
東北大学大学院経済学研究科教授をしております。本ブログで表明している見解は,すべて私個人のものであり,所属機関の見解ではありません。
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