Ka-Bataブログ

川端望のブログです。経済,経営,社会全般についてのノートを発信します。専攻は産業発展論。研究対象はアジアの鉄鋼業を中心としています。学部向け講義は日本経済を担当。唐突に,特撮映画・ドラマやアニメについて書くこともあります。

2024年6月29日土曜日

Waiting for the publishing of C. Y. Baldwin, Design Rules, Volume 2. C. Y. ボールドウィン『デザイン・ルール』第2巻を待ちながら

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According to the MIT Press announcement, Carliss Y. Baldwin, Design Rules, Volume 2: How Technology Shapes Organizations, will be published ...
2024年6月12日水曜日

神戸製鋼の電炉転換構想をどう理解するか

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 神戸製鋼は 5月20日の中期経営計画説明会 で,今後加古川製鉄所の高炉2基体制を前提とせず,高炉1基,電炉1基の体制に移行していくことを検討していくと発表した。ただし質疑応答記録によれば高炉巻き替え時期は2030年代後半であり,移行は少し先の話となる。2050年の生産体制につい...
2024年6月7日金曜日

いまはなきダイエーの「1円金券」をめぐるTogetterまとめから貨幣論を考える

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 「その昔(昭和30年代)、当時神戸で急成長していたスーパーのダイエーが、あまりに客が来すぎて会計時の釣銭(1円玉)が用意できない事態となり、やむなく私製の「1円金券」を作って釣銭の代わりにお客に渡したところ、その金券が神戸市内で大量に流通しすぎて」云々というわけで,貨幣とは信用...
2024年6月4日火曜日

中央銀行デジタル通貨(CBDC)は現金と預金のトークン化であり,それらと異なる新種の貨幣を作り出すわけではない:国際決済銀行(BIS)年次経済報告を読む

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 昨年の国際決済銀行(BIS)年次経済報告第3章「 Blueprint for the future monetary system: improving the old, enabling the new 」(未来の貨幣システムの青写真:古いものを改善し,新しいものを可能にする...
2024年5月31日金曜日

日銀エコノミストの祖,深井英五の『通貨調節論』

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 4月から研究科長・学部長となり,産業資料を積み上げて事実関係をじっくり解読し,解釈していく作業ができなくなってしまった。しかたがないので,貨幣・信用論の読書だけ続ける。この深井英五『通貨調節論』日本評論社,1932年は,白川方明総裁時代までの日銀エコノミストによる内生的貨幣供給...
2024年5月25日土曜日

「なんの抗議も来ん!誰も読んどらんのだ!」:異端の信用貨幣論に反応はあるのか

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  古い話題で恐縮ですが,いしいひさいちのマンガに,作家・広岡達三ものというのがあります。元プロ野球選手・広岡達朗がモデルですが,とにかく偏屈で頑固で,それ故に墓穴を掘るところがあります。彼のセリフで私が一番好きなのは,危うい表現続出の小説を書いたあげく激怒して断筆を宣言するとき...
2024年4月30日火曜日

論文「通貨供給システムとしての金融システム ―信用貨幣論の徹底による考察―」の研究年報『経済学』掲載決定と原稿公開について

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 論文「通貨供給システムとしての金融システム ―信用貨幣論の徹底による考察―」を東北大学経済学研究科の紀要である研究年報『経済学』に投稿し,掲載許可を得ました。5万字ほどあるので2回連載になるかもしれません。しかしこの紀要は年に1回しか出ませんので,掲載完了まで2年かかる恐れがあ...
2024年4月27日土曜日

岡橋保信用貨幣論再発見の意義

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  私の貨幣・信用論研究は,「通貨供給システムとして金融システムと財政システムを描写する」というところに落ち着きそうである。そして,その前半部をなす金融システム論は,「岡橋保説の批判的徹底」という位置におさまりそうだ。  なぜ岡橋説か。それは,日本のマルクス派の伝統の中で,岡橋氏...
2024年4月24日水曜日

『ウルトラマンタロウ』第1話と最終回の謎

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  『ウルトラマンタロウ』の最終回が放映されてから,今年で50年となる。この最終回には不思議なところがあり,それは第1話とも対応していると私は思っている。それは,第1話でも最終回でも,東光太郎とウルトラの母は描かれているが,光太郎と別人格としてのウルトラマンタロウは登場しないこと...
3 件のコメント:
2024年4月6日土曜日

信用貨幣は商品経済から説明されるべきか,国家から説明されるべきか:マルクス派とMMT

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 「『MMT』はどうして多くの経済学者に嫌われるのか 「政府」の存在を大前提とする理論の革新性」東洋経済ONLINE,2024年3月25日。 https://finance.yahoo.co.jp/news/detail/daa72c2f544a4ff93a2bf502fcd87...
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自己紹介

川端望 (Nozomu Kawabata)
東北大学大学院経済学研究科教授をしております。本ブログで表明している見解は,すべて私個人のものであり,所属機関の見解ではありません。
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