Ka-Bataブログ

川端望のブログです。経済,経営,社会全般についてのノートを発信します。専攻は産業発展論。研究対象はアジアの鉄鋼業を中心としています。学部向け講義は日本経済を担当。唐突に,特撮映画・ドラマやアニメについて書くこともあります。

2019年6月25日火曜日

細野祐二『会計と犯罪 郵便不正から日産ゴーン事件まで』の特捜検察批判

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 就寝前と仕事の合間を使っただけなのだが,2日間で読み終えた。こう言っては何だが,岩波書店には珍しい,ミステリーのように引き込まれて,すらすらと読める本だ。  著者のこれまでの本と異なり,粉飾決算事件の分析ではない。中心となるのは郵便不正事件とそれに続く,村木厚子氏が起訴され...
2019年6月21日金曜日

『キングコング:髑髏島の巨神』:ベトナムから遠く離れられない兵士たち

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 アマゾンビデオで『キングコング 髑髏島の巨神』をアマゾンで視ました。ただいま公開中の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』と同一世界という設定です。時は1973年。諜報組織モナークは,ベトナムから這う這うの体で撤退中のアメリカ軍に護衛してもらいつつ,地球観測衛星ランドサット(1...

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』Godzilla: King of the Monsters

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『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』Godzilla: King of the Monsters視ました。ネタバレにならない範囲での感想。 *映像はすごかった。さすがはハリウッドだ。 *ゴジラシリーズの怪獣たちへの「愛」は感じられた。「わかってるな」と思わせるショットも多...
2019年6月16日日曜日

フォルモサ・ハティン・スチール:単年度赤字が続くも,国内での同社材への需要は強い。トランプ政権の通商政策は思わぬ後押しに

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 ベトナムに立地する台湾系高炉メーカー,フォルモサ・ハティン・スチール(FHS)は,2017年に5.2兆ドン(2億ドル),2018年に2.7兆ドン(1.1億ドル)の赤字を計上した。これは,おおむね予想通りだ。海洋汚染事件で第1高炉稼働が1年遅れて2017年になり,第2高炉も201...
2019年6月13日木曜日

外国人留学生が卒業後に起業することは促進すべきだが,在学中の起業は認めるべきではない理由

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 外国人留学生による起業を促すため,大学に在学しながらの在留資格切り替えを認めることが検討されているという 時事通信の報道 があった。 <卒業後の起業促進は賛成>  私は,外国人留学生が卒業後に起業することを促すのは賛成だ。日本経済の活性化に大いにプラスになるからだ。そし...
2019年6月11日火曜日

『産業学会研究年報』第35号投稿募集中

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 私が編集委員長を務める『産業学会研究年報』第35号の 投稿規程・執筆要項 が公表されました。投稿の締め切りは2019年8月30日(金)です。会員の投稿をお待ちしております。写真は第34号です。 『産業学会研究年報』投稿規程・執筆要項(2019年度)
2019年6月8日土曜日

博士課程院生に対する編集者型指導教員論

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 私はよく,院生に対してよく言えば丁寧,悪く言えばかまい過ぎと言われますが,そこには色々な背景があります。大きいのは,「抽象的なやる気や学問へのあこがれや漠然とした関心はあっても,何をどう問題にしたいのかはわからない院生」という存在です。自分自身がそうであって苦しんだことや,当ゼ...
2019年6月6日木曜日

島本和彦『吼えろ!ペン』『新吼えろ!ペン』に思う研究者≒マンガ家論

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私が島本和彦『吼えろ!ペン』『新吼えろ!ペン』に魅かれるのは,マンガ家と研究者がどこか似ているからかもしれない。  自然科学であれ人文・社会科学であれ,研究においては価値判断によって事実を曲げてはならない。しかし,テーマ選択や問題設定,研究方法の選択,分析視角のとり方には価値...
2019年6月1日土曜日

消えざるを得ないとすれば,どのような大学から順に消えるべきか

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  消えていく大学がちらほらとある 一方で, 国立大学の定員を見直すという話題 もちらちら見え始めています。お前は国立大学の教員だから言えるんだと言われればその通りですが,それでも申します。1)学生が集まらず,定員割れを起こしている大学から順に退出するのが妥当です。これに反するこ...
2019年5月29日水曜日

続々:留学生が日本の大学を卒業して就職する際の条件緩和について

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 法務省が,日本の大学を卒業した留学生が就職できる範囲を広げ,日本語能力がN1に達しているのであれば,接客業や小売業でも認めるという報道がありました。  以前に書きましたように( 1 , 2 ),私はホワイトカラー業務や専門職への就職制限を緩和することには賛成ですが,ブルーカラ...
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自己紹介

川端望 (Nozomu Kawabata)
東北大学大学院経済学研究科教授をしております。本ブログで表明している見解は,すべて私個人のものであり,所属機関の見解ではありません。
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